6日目・7日目【黒部五郎小舎-三俣蓮華岳-双六小屋-新穂高】
6日目朝、霧のような雨が時折舞う程度だったので出発。
この日の予定は双六小屋までなので時間には余裕があるのでのんびりと行く。
三俣蓮華岳
この時点では時折明るくなるもののガスに包まれた状態。
こんな天気ではと、双六岳はスルーして中道経由で双六小屋に行くことにしたが。
中道を歩きだしてしばらくすると急にガスが晴れてきて、
これは双六岳山頂経由にすればよかったと激しく後悔。
白い世界はどこへやら...三俣蓮華岳と鷲羽岳。
ついさっき、あの三俣蓮華岳山頂にいたときは真っ白だったのに。
もっとゆっくり出発してくればよかったな。
急激に回復する天気、目の前には
槍ヶ岳が!
道の脇に大きくて平たい岩があったのでその上からパシャパシャ撮影して、
何気なくひょいと岩から下りようとしたとき、重いザックに振られたせいかバランスを崩し転倒。
路面に叩きつけられ、その際に路傍にあった岩に脇から背中にかけて強打。
手にカメラを持ったままでとっさに受け身もとれなかったというお粗末。
それも場所はここでどうやってケガするのか不思議なくらいの全くの平坦な道...。
「!!!」
激痛のあまりしばらく動けず、
あ~、やっちまったと。
なんて馬鹿なんだろうと。
とにかくまずは心を落ち着けて息を整え身体をチェック。
外傷はちょっとした擦り傷くらいだが、
やはり岩に強打したところがかなり痛い。
とにかく双六小屋までは行かないと…
ザックを担ごうとすると激痛。
しかしなんとか担いで歩き出してみると、
ゆっくりそーっと歩けば痛みはそれほどでもなく、
これならなんとかなる!とちょっとホッとした。
慎重に歩いて双六小屋に到着。
さてどうする?
当初の予定ではこの日は双六小屋。
翌日笠ヶ岳に行き、
翌々日に新穂高へ下山。
それに合わせて新穂高にクルマの回送をお願いしてある。
今日の今日、今の今、いきなり予定変更で今から回送してくれというのも
回送業者としてもちょっと無理な話だろう。
それにまだこの期に及んで明日の笠ヶ岳行きを諦めることができないでいた。
とりあえずこの日は予定通りここでテン泊。
明日進むか下山するかは痛みの様子をみてのことにした。
テントを張ってとりあえず昼食。
そんな状態でよくもまぁ…しかし美味い。2日間飲めなかったから特に。
フツーにビールも美味いし食欲もバッチリでカレーも美味い。
これなら大丈夫じゃないか?
望みはまだあるんじゃないか?
どうやら打撲で済んだのではないか?
明日も進むことができるんじゃないか?
なんて思ったりもしたのだが、
ちょっと休んで考えようと、テントに戻って横になろうとすると、
「!!!」
激痛のあまり横になることができない。
はぁ、こんな状態ではやっぱりダメだ。
さすがに諦めるしかない。
回送業者に連絡して予定変更で明日の回送をお願いすると快く承知してくれた。
座っているのが一番楽なのでしばらく小屋前でボーっとしてた。
樅沢岳に登って夕日に染まる槍ヶ岳が見たかったなぁ。
鷲羽岳を眺めながら、
出てくるのはため息と、「馬鹿だよな~」という言葉の繰り返し。
とにかく明日は細心の注意を払って下山しなければならない。
転倒した場所からここまで歩いた感じでは、
ゆっくりそっと身体に衝撃の無いように歩けば時間はかかるがなんとかなりそうだ。
小池新道は何度も歩いたこともあるし、傾斜も緩やかで整備された歩きやすい道だ。
なんとかなる、大丈夫、テントの中でそう自分に言い聞かせながら
座った姿勢でうつらうつらしながら朝を待った。
7日目
天気は曇り。ガスった空を見上げなんかホッとした。
ザックを担ぐときには相変わらず痛みが走ったが、
担いで歩きだせば昨日と同じように痛みはほとんどない。
あとは下山までこの調子が続いてくれることを願うばかり。
そしてひたすらゆっくり歩を進める。
小池新道の途中では女優の釈由美子サンが
実践!にっぽん百名山のロケをしているところに遭遇。
テレビで見るよりも細くてちっちゃい感じだった。
そして、7時間ほどかかり無事に新穂高に下山。
クルマを回収して無事に帰宅することができた。
当初の計画は7泊8日。
そんなに長く体力的にも精神的にも歩き続けられるのか、
山にいられるのか、飽きちゃったりしないか?
そんな不安もあったが全くの杞憂だった。
アクシデントさえなければまだまだ歩き続けたい、
そんな気持ちだったなぁ。
ただ、今回全くの自分の不注意からケガをすることとなり、
せっかくの山旅を台無しにしてしまった感もあるけれど、
楽しいこともいっぱいあったし、良いことも悪いことも今回体験したことは
今後の山行にも必ず活きてくるし、また必ずそうしなければならないと思う。
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翌日、朝一で病院に行き、レントゲン検査の結果、
肋骨が4本折れているとのことだった。
医師も、よく下りてこられたね~と。
今思うと、担いだザックがうまく固定してくれる感じだったのかな。
空身で歩くほうが痛かったから。
(後日、経過観察の際にCT検査したら実は6本やられていたことが判明)
そして最初は、せっかくの夏休み山行なのになんて不運なんだろうと思ったけど、
もし脇や背中じゃなくて頭を打っていたらどうなっていただろう?
岩が尖っていたらどうなっていただろう?(これが見事に滑らかで丸みを帯びた岩だった)
そう考えるとゾッとするし、また、めちゃめちゃ幸運だったのではないか?
生かしてもらえたんだな~と今は思っている。
しばらく山歩きはできないけれど、
きっちり治して今後はより慎重に安全を心がけて
山歩きを楽しんでいけたらなと思う。
山の記憶
2015/10/18
2015/10/15
北アルプス縦走 室堂ー新穂高 2015.9.21-27 4日目後編・5日目【黒部五郎岳-黒部五郎小舎】
4日目後編・5日目【黒部五郎岳-黒部五郎小舎】
すっかり荒れ模様と化したため4年越しの山頂を満喫することもできず、
急いで荷物をデポしている肩まで戻り、レインウェア上下装着。
またもや黒部五郎のカールは雨の中を歩くことになるとはなぁ...。
人生2度目の黒部五郎カールはまたもや雨。
雷岩...迫力あるなぁ
雨の中もまた趣があるよな~
...4年前も同じことを言っていたような...。
黒部五郎小舎が見えてきた。
この日はあわよくば三俣山荘までとも考えていたけど
こんなお天気なので今日はここまで。
そして...
4年前にここに来たときは初めての縦走ということもあり雨の中でも意地でテン泊したけど、
今回はもう歩いているときから迷わず決めていた、
「小屋泊」と。
北アルプスで初めての小屋泊にちょっと緊張。
とりあえず1泊素泊まりでお願いし、濡れた荷物を乾燥室へ。
山小屋によって乾燥室へ入れられるモノにはいろいろ制限があるようだが、
黒部五郎小舎はザックから靴、雨具(水気を拭いてから)ともOKだった。
(この日は空いていたからかもで、いつもそうなのかはわかりませんが)
山小屋のありがたみのひとつは雨の日の乾燥室だね。
濡れたモノ全てすっかり乾かすことができた。テン泊じゃこうはいかないもんな。
布団もひとり一枚...平日だからね♪
ビールは情報通り売り切れ...というかあるのはカルピスだけだった。
水以外のモノが口にしたくてお願いしたけど。
(連休中はこの玄関ロビーまで布団を敷き詰めることになったとか…)
そして素泊まりから2食付きに変更。
せっかくの小屋泊だから食事も含め小屋泊をとことん満喫したくなって。
談話室ではグループの方々が盛り上がっていたので、
玄関ロビーのストーブで暖をとりながら、やってくる宿泊客の人間観察♪
いろんな人がいておもしろかったけど、目玉はソロの青年外人サン。
日本語が全くダメで小屋番さんが宿泊受付するのに四苦八苦。
あげくに外履き用に置いてあるサンダルで土足で小屋に上がっちゃったり。
彼は香港在住のフランス人で、休暇で日本の北アルプスを歩きにきたと。
翌日は槍ヶ岳に行くんだ、という話を夕食時にカタコトの英語を使って話しかけ...
ていた勇気あるオジサンの横でオレはフーンとかヘェーとか
聞いていただけだったけど楽しかったな。
その夕食がこれまた美味しくて。ゴハンもしっかりおかわり3杯♪
侘しいフリーズドライ中心の食事にこの後戻れるだろうかとちょっと不安に。
この日の宿泊客は30人くらい。
濡れたモノをすっかり乾かせてくれる乾燥室、
冷えた身体を温めてくれるストーブ、
温かくて美味しい食事、
ゆったり寝れるお布団、
秋の混雑してない静かな時期なら小屋泊ってなかなかいいじゃないかと。
ま、この後同部屋の宿泊客のイビキ攻勢で寝付くのに苦労したけど。
小屋泊は想定してなかったから耳栓は持ってこなかった。
イビキも凄かったけど、屋根に打ち付ける雨音がこれまた激しくて。
翌日の天気予報も終日雨ということでどうなるのかな~と
考えているうちにどうにか眠りにつくことができた。
そして5日目朝
やっぱり雨、予報もやっぱり終日雨。
躊躇なく雨具を着込み早発ちしていく人
少しでも雨が弱まればと様子をうかがいながらも諦めて出発する人
さて、オレはどうしよう?
この日はオプションというか予備的な日で、
天気が良かったら三俣山荘にテント張ってから空身で鷲羽岳・水晶岳へというもので
無理してでも絶対に、というものではない。
そのプランを捨てればこの日一日は何もしなくても動かなくても
今後の日程には何の問題もない。
最終目的地が笠ヶ岳なので、少しでも近づいておくために
双六小屋まで進んでおくか、その点でしばらく悩んでいた。
せっかく乾いた荷物をまた濡らしたくないし、
雨の中双六小屋まで行っても乾燥室の偉大さを知ってしまった今、
またどうせ小屋泊にするだろうし…、
それならこのままもう一日ここに滞在しても同じこと、
わざわざ雨の中を歩くこともないのかな~。
(双六小屋ならビールあるだろうけど...)
玄関ロビーで、視線を降りやまない雨とテレビの天気予報との間で
行ったりきたりさせながらうじうじ悩んでいたが、
AM11時、高天原温泉を目指すソロの女性が「とりあえず三俣山荘まで行きます」と言って
出発していき、とうとう残っている宿泊客は自分ひとりに。
双六小屋まで行くならいい加減そろそろ出発しなきゃいけない時間ということで決断。
「もう一泊します」
停滞決定。
まさかの連泊。
それも小屋泊で。
談話室で古い山雑誌を読んだり、窓から降りしきる雨を眺めたり。
せっかく北アルプスの奥深いところまで来ているのだから
なんか動いていないともったいないという思いと、
こんな過ごし方も贅沢でいいのかな~という思いが半々だったかな。
結局終日雨が止むことはなかったのでこれでよかったのかなと。
この日は夕食の整理券も渡されなかったので「そんなに空きそうなんですか?」と尋ねたら、
「今日は今シーズン初めての予約ゼロなんですよ」と小屋番さん。
これはまさかの貸切か?
ネタとしては最高だけどさすがにちょっと…と緊張したが
最終的に宿泊客は自分も含めて6名となった。
この日はこの部屋に3人。
夕食は連泊の自分に気を遣ってくれたのか昨夜とは別メニュー。
この日は一日中ぐーたらしてただけでエネルギー消費してないなのに、
またもやしっかりゴハンおかわり3杯♪
翌日の天気予報はゆるやかなながらも回復傾向。
明日は進まないわけにはいかないからよかった。
この日は同部屋の方々がおとなしかった?おかげで
疲れてもいないのに消灯後即就寝。
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すっかり荒れ模様と化したため4年越しの山頂を満喫することもできず、
急いで荷物をデポしている肩まで戻り、レインウェア上下装着。
またもや黒部五郎のカールは雨の中を歩くことになるとはなぁ...。
人生2度目の黒部五郎カールはまたもや雨。
雷岩...迫力あるなぁ
雨の中もまた趣があるよな~
...4年前も同じことを言っていたような...。
黒部五郎小舎が見えてきた。
この日はあわよくば三俣山荘までとも考えていたけど
こんなお天気なので今日はここまで。
そして...
4年前にここに来たときは初めての縦走ということもあり雨の中でも意地でテン泊したけど、
今回はもう歩いているときから迷わず決めていた、
「小屋泊」と。
北アルプスで初めての小屋泊にちょっと緊張。
とりあえず1泊素泊まりでお願いし、濡れた荷物を乾燥室へ。
山小屋によって乾燥室へ入れられるモノにはいろいろ制限があるようだが、
黒部五郎小舎はザックから靴、雨具(水気を拭いてから)ともOKだった。
(この日は空いていたからかもで、いつもそうなのかはわかりませんが)
山小屋のありがたみのひとつは雨の日の乾燥室だね。
濡れたモノ全てすっかり乾かすことができた。テン泊じゃこうはいかないもんな。
布団もひとり一枚...平日だからね♪
ビールは情報通り売り切れ...というかあるのはカルピスだけだった。
水以外のモノが口にしたくてお願いしたけど。
(連休中はこの玄関ロビーまで布団を敷き詰めることになったとか…)
そして素泊まりから2食付きに変更。
せっかくの小屋泊だから食事も含め小屋泊をとことん満喫したくなって。
談話室ではグループの方々が盛り上がっていたので、
玄関ロビーのストーブで暖をとりながら、やってくる宿泊客の人間観察♪
いろんな人がいておもしろかったけど、目玉はソロの青年外人サン。
日本語が全くダメで小屋番さんが宿泊受付するのに四苦八苦。
あげくに外履き用に置いてあるサンダルで土足で小屋に上がっちゃったり。
彼は香港在住のフランス人で、休暇で日本の北アルプスを歩きにきたと。
翌日は槍ヶ岳に行くんだ、という話を夕食時にカタコトの英語を使って話しかけ...
ていた勇気あるオジサンの横でオレはフーンとかヘェーとか
聞いていただけだったけど楽しかったな。
その夕食がこれまた美味しくて。ゴハンもしっかりおかわり3杯♪
侘しいフリーズドライ中心の食事にこの後戻れるだろうかとちょっと不安に。
この日の宿泊客は30人くらい。
濡れたモノをすっかり乾かせてくれる乾燥室、
冷えた身体を温めてくれるストーブ、
温かくて美味しい食事、
ゆったり寝れるお布団、
秋の混雑してない静かな時期なら小屋泊ってなかなかいいじゃないかと。
ま、この後同部屋の宿泊客のイビキ攻勢で寝付くのに苦労したけど。
小屋泊は想定してなかったから耳栓は持ってこなかった。
イビキも凄かったけど、屋根に打ち付ける雨音がこれまた激しくて。
翌日の天気予報も終日雨ということでどうなるのかな~と
考えているうちにどうにか眠りにつくことができた。
そして5日目朝
やっぱり雨、予報もやっぱり終日雨。
躊躇なく雨具を着込み早発ちしていく人
少しでも雨が弱まればと様子をうかがいながらも諦めて出発する人
さて、オレはどうしよう?
この日はオプションというか予備的な日で、
天気が良かったら三俣山荘にテント張ってから空身で鷲羽岳・水晶岳へというもので
無理してでも絶対に、というものではない。
そのプランを捨てればこの日一日は何もしなくても動かなくても
今後の日程には何の問題もない。
最終目的地が笠ヶ岳なので、少しでも近づいておくために
双六小屋まで進んでおくか、その点でしばらく悩んでいた。
せっかく乾いた荷物をまた濡らしたくないし、
雨の中双六小屋まで行っても乾燥室の偉大さを知ってしまった今、
またどうせ小屋泊にするだろうし…、
それならこのままもう一日ここに滞在しても同じこと、
わざわざ雨の中を歩くこともないのかな~。
(双六小屋ならビールあるだろうけど...)
玄関ロビーで、視線を降りやまない雨とテレビの天気予報との間で
行ったりきたりさせながらうじうじ悩んでいたが、
AM11時、高天原温泉を目指すソロの女性が「とりあえず三俣山荘まで行きます」と言って
出発していき、とうとう残っている宿泊客は自分ひとりに。
双六小屋まで行くならいい加減そろそろ出発しなきゃいけない時間ということで決断。
「もう一泊します」
停滞決定。
まさかの連泊。
それも小屋泊で。
談話室で古い山雑誌を読んだり、窓から降りしきる雨を眺めたり。
せっかく北アルプスの奥深いところまで来ているのだから
なんか動いていないともったいないという思いと、
こんな過ごし方も贅沢でいいのかな~という思いが半々だったかな。
結局終日雨が止むことはなかったのでこれでよかったのかなと。
この日は夕食の整理券も渡されなかったので「そんなに空きそうなんですか?」と尋ねたら、
「今日は今シーズン初めての予約ゼロなんですよ」と小屋番さん。
これはまさかの貸切か?
ネタとしては最高だけどさすがにちょっと…と緊張したが
最終的に宿泊客は自分も含めて6名となった。
この日はこの部屋に3人。
夕食は連泊の自分に気を遣ってくれたのか昨夜とは別メニュー。
この日は一日中ぐーたらしてただけでエネルギー消費してないなのに、
またもやしっかりゴハンおかわり3杯♪
翌日の天気予報はゆるやかなながらも回復傾向。
明日は進まないわけにはいかないからよかった。
この日は同部屋の方々がおとなしかった?おかげで
疲れてもいないのに消灯後即就寝。
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2015/10/12
北アルプス縦走 室堂ー新穂高 2015.9.21-27 4日目前編【薬師峠ー黒部五郎岳】
4日目前編 【薬師峠-黒部五郎岳】
縦走4日目、この日も明るくなってから撤収&行動開始。
おかげで五色ヶ原から一緒だったソロ男性とご夫婦とも最後の挨拶ができた。
またどこかの山で会えるかもしれないな。
そしてここからは独り(今までも一応独りだけど)歩き続けるわけだけど、
どうも前日までのスカッとした秋空って感じではない模様…
昨日まで一緒だったあの方々に晴男晴女がいらっしゃったのかな。
でも、遠くの山まで見えてるからね。
ま、こんな日もあるさと歩いていく。
黒部五郎岳を目指し稜線歩きの始まり。
北ノ俣岳へゆるゆると高度を上げていく。振り返ると薬師岳。
歩きはじめて1時間くらいから小雨がぱらつきだすが、周りの山は全て見えている。
槍ヶ岳、鷲羽岳、水晶岳...なんとかこれくらいの状態でもってくれないかな~。
目指す黒部五郎岳。左右に槍ヶ岳と笠ヶ岳。
4年前にここを歩いた時は何も見えなかった。
周りが見えたら気持ちよく歩けるところだろうなぁと思っていたが間違いなかった。
薬師岳と赤牛岳。
相変わらず小雨がぱらつくなか北ノ俣岳に到着。
墨絵のような雰囲気の白山。
この日はSW5連休明けの平日、誰もいなくて静かというか寂しいくらい。
夏山と違って秋の静かな北アルプスはこういうものか~と新たな発見。
山の色も夏とは全然違うしね。
このあたりですれ違った男性と、連れの女性が来るまでのあいだに少しお話を。
酔い:「こんにちは~。昨日は黒部五郎小舎ですか?」
男性:「そうです。今日は折立まで下山なので長丁場です...そうそう!小屋はビール売り切れですよ!」
…......? この男性は何故いきなりビールの話を?オレを酔いどれ係長と知ってのことだろうか?
(そんなわけない)
しかし、ビール売り切れの情報はショックだ。
Twitterで三俣山荘はビール売り切れだと親切な情報提供もいただいていたので、
今までが恵まれていただけで、この先はビール売り切れ無間地獄が待っているのだろうか。
いよいよ黒部五郎岳が目の前に迫ってきたが、
それにつれて雨と風がだんだんと強まってきた。
周りの山々も見えにくくなってきて、山頂までもう少しの間もってくれと願う。
あと少し、あと少し、しかし...
山頂目前にして雰囲気一変...
叩きつけるような雨となってしまった。
4年越しの願いが叶った黒部五郎岳だが...
吹きつける雨と風でのんびり風景を楽しむような状況ではなかった...。
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縦走4日目、この日も明るくなってから撤収&行動開始。
おかげで五色ヶ原から一緒だったソロ男性とご夫婦とも最後の挨拶ができた。
またどこかの山で会えるかもしれないな。
そしてここからは独り(今までも一応独りだけど)歩き続けるわけだけど、
どうも前日までのスカッとした秋空って感じではない模様…
昨日まで一緒だったあの方々に晴男晴女がいらっしゃったのかな。
でも、遠くの山まで見えてるからね。
ま、こんな日もあるさと歩いていく。
黒部五郎岳を目指し稜線歩きの始まり。
北ノ俣岳へゆるゆると高度を上げていく。振り返ると薬師岳。
歩きはじめて1時間くらいから小雨がぱらつきだすが、周りの山は全て見えている。
槍ヶ岳、鷲羽岳、水晶岳...なんとかこれくらいの状態でもってくれないかな~。
目指す黒部五郎岳。左右に槍ヶ岳と笠ヶ岳。
4年前にここを歩いた時は何も見えなかった。
周りが見えたら気持ちよく歩けるところだろうなぁと思っていたが間違いなかった。
薬師岳と赤牛岳。
相変わらず小雨がぱらつくなか北ノ俣岳に到着。
墨絵のような雰囲気の白山。
この日はSW5連休明けの平日、誰もいなくて静かというか寂しいくらい。
夏山と違って秋の静かな北アルプスはこういうものか~と新たな発見。
山の色も夏とは全然違うしね。
このあたりですれ違った男性と、連れの女性が来るまでのあいだに少しお話を。
酔い:「こんにちは~。昨日は黒部五郎小舎ですか?」
男性:「そうです。今日は折立まで下山なので長丁場です...そうそう!小屋はビール売り切れですよ!」
…......? この男性は何故いきなりビールの話を?オレを酔いどれ係長と知ってのことだろうか?
(そんなわけない)
しかし、ビール売り切れの情報はショックだ。
Twitterで三俣山荘はビール売り切れだと親切な情報提供もいただいていたので、
今までが恵まれていただけで、この先はビール売り切れ無間地獄が待っているのだろうか。
いよいよ黒部五郎岳が目の前に迫ってきたが、
それにつれて雨と風がだんだんと強まってきた。
周りの山々も見えにくくなってきて、山頂までもう少しの間もってくれと願う。
あと少し、あと少し、しかし...
山頂目前にして雰囲気一変...
叩きつけるような雨となってしまった。
4年越しの願いが叶った黒部五郎岳だが...
吹きつける雨と風でのんびり風景を楽しむような状況ではなかった...。
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2015/10/10
北アルプス縦走 室堂ー新穂高 2015.9.21-27 3日目【スゴ乗越小屋-薬師岳-薬師峠】
3日目 【スゴ乗越小屋-薬師岳-薬師峠】
縦走3日目、いよいよ薬師岳を越えていくことになるが
特に気張るわけでもなく日が昇ってからのんびりと出発。
五色ヶ原~スゴ乗越小屋~薬師峠(太郎平小屋)のルートは
エスケープルートがなく一本道。
よほどの健脚でなければ一つ飛ばしてその先へなんてこともないので
自然と同じ顔合わせとなる。
五色ヶ原から自分と同じくのんびり?出発するソロ男性とご夫婦一組と
前後して歩くようになり休憩も同じようなタイミングなので言葉を交わすことが増えていく。
一緒に連なって歩くわけではないけれどなんとなく心強い気持ちになる。
前日まではひたすらアップダウンを繰り返す道に辟易していたが
ようやくフツーっぽい?穏やかな登山道にホッとしたりする。
初日に目の前にそびえていた立山がだいぶ遠くなった。
ゆっくりゆっくり高度を上げていく。
あの向こうにはどんな景色が待っているのだろう。
いつしか雲の高さは自分より低くなっていた。雲の向こうは日本海かな。
北薬師岳2900m
ここから眺める水晶岳~赤牛岳の稜線がなんとも気持ちよさそうで。
先述したご夫婦のご主人が十数年前、ここから眺めたあの稜線に魅入られ、
その翌年に歩きに行った、という話を聞いて納得。
自分も今度は向こうからこちらを眺めてみたいなぁ。
雲の上に浮かぶ薬師岳まではあともう少し。
広大なカールを眺めながらの稜線歩き♪
いよいよ山頂が目前というころから
顔がニヤケてきて背中がゾクゾクしてくる。
数年越しの思いが叶うからね。
念願の薬師岳山頂♪
はるか遠くの立山…あんなところから歩いてきたんだなぁ。
水晶岳~赤牛岳。その向こうには2年前に歩いた裏銀座野口五郎岳。
山頂からの景色を十分楽しみ、本日のキャンプ場、薬師峠へ向けて
だだっ広い尾根を下っていく。
だいぶ雲が多くなってきたけど、遠くには槍ヶ岳、
黒部五郎岳や雲ノ平を眺めながらのんびり下る。
薬師岳山荘から薬師岳を振り返る。
小屋泊でここをベースに薬師岳往復はかなり楽に登れるだろうな。
でも、北薬師岳からカールを眺めながらのルートは、
歩きにくいところも多々あるけれど是非とも歩いてもらいたいなぁ。
薬師峠にに到着しテント設営後、太郎平小屋へ。
キャンプ場の臨時管理所はこの日までキャンプ場で受付するとのことだったが
この時は人気がなく鍵もかかっていたので、他の用事もあり散歩がてら小屋まで。
こんなに遠かったかな~と15分くらい歩き、
至福のひととき♪
(幕営受付よりもこれが主目的ね…ちなみにこれは2杯目ね…)
さて、受付も済ませ
さっき登ったばかりの薬師岳を眺めながらテン場に戻る。
やっぱり一度登った山を眺めると感慨深いものがある…
あんなでかい山に登ったのか…今までと違って見えるなぁ。
SW5連休最終日はテン場も余裕。
五色ヶ原から一緒だったソロ男性から、これも何かの縁だね~とウイスキーをいただく。
自分は極力余計なモノを持ってこないようにしていたのでお返しが何もできず心苦しかったなぁ。
そのソロ男性もご夫婦も翌日は折立へ下山ということでお別れになる。
寂しいとか不安とか、そんな気持ちとは違うけどなんか不思議な変な気分。
そしてその明日はこれまた数年越しの思いがある黒部五郎岳へ。
どんな一日が待っていることだろう…。
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縦走3日目、いよいよ薬師岳を越えていくことになるが
特に気張るわけでもなく日が昇ってからのんびりと出発。
五色ヶ原~スゴ乗越小屋~薬師峠(太郎平小屋)のルートは
エスケープルートがなく一本道。
よほどの健脚でなければ一つ飛ばしてその先へなんてこともないので
自然と同じ顔合わせとなる。
五色ヶ原から自分と同じくのんびり?出発するソロ男性とご夫婦一組と
前後して歩くようになり休憩も同じようなタイミングなので言葉を交わすことが増えていく。
一緒に連なって歩くわけではないけれどなんとなく心強い気持ちになる。
前日まではひたすらアップダウンを繰り返す道に辟易していたが
ようやくフツーっぽい?穏やかな登山道にホッとしたりする。
初日に目の前にそびえていた立山がだいぶ遠くなった。
ゆっくりゆっくり高度を上げていく。
あの向こうにはどんな景色が待っているのだろう。
北薬師岳2900m
ここから眺める水晶岳~赤牛岳の稜線がなんとも気持ちよさそうで。
先述したご夫婦のご主人が十数年前、ここから眺めたあの稜線に魅入られ、
その翌年に歩きに行った、という話を聞いて納得。
自分も今度は向こうからこちらを眺めてみたいなぁ。
雲の上に浮かぶ薬師岳まではあともう少し。
広大なカールを眺めながらの稜線歩き♪
いよいよ山頂が目前というころから
顔がニヤケてきて背中がゾクゾクしてくる。
数年越しの思いが叶うからね。
念願の薬師岳山頂♪
はるか遠くの立山…あんなところから歩いてきたんだなぁ。
水晶岳~赤牛岳。その向こうには2年前に歩いた裏銀座野口五郎岳。
山頂からの景色を十分楽しみ、本日のキャンプ場、薬師峠へ向けて
だだっ広い尾根を下っていく。
だいぶ雲が多くなってきたけど、遠くには槍ヶ岳、
黒部五郎岳や雲ノ平を眺めながらのんびり下る。
薬師岳山荘から薬師岳を振り返る。
小屋泊でここをベースに薬師岳往復はかなり楽に登れるだろうな。
でも、北薬師岳からカールを眺めながらのルートは、
歩きにくいところも多々あるけれど是非とも歩いてもらいたいなぁ。
薬師峠にに到着しテント設営後、太郎平小屋へ。
キャンプ場の臨時管理所はこの日までキャンプ場で受付するとのことだったが
この時は人気がなく鍵もかかっていたので、他の用事もあり散歩がてら小屋まで。
こんなに遠かったかな~と15分くらい歩き、
至福のひととき♪
(幕営受付よりもこれが主目的ね…ちなみにこれは2杯目ね…)
さて、受付も済ませ
さっき登ったばかりの薬師岳を眺めながらテン場に戻る。
やっぱり一度登った山を眺めると感慨深いものがある…
あんなでかい山に登ったのか…今までと違って見えるなぁ。
SW5連休最終日はテン場も余裕。
五色ヶ原から一緒だったソロ男性から、これも何かの縁だね~とウイスキーをいただく。
自分は極力余計なモノを持ってこないようにしていたのでお返しが何もできず心苦しかったなぁ。
そのソロ男性もご夫婦も翌日は折立へ下山ということでお別れになる。
寂しいとか不安とか、そんな気持ちとは違うけどなんか不思議な変な気分。
そしてその明日はこれまた数年越しの思いがある黒部五郎岳へ。
どんな一日が待っていることだろう…。
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